「君子豹変 小人革面」 これも誤用がされている言葉の一つかもしれません。 豹変するとは「全面的に改める」の意味。 ・書下し 君子豹変す 小人面(おもて)を革(あらた)む ・意味 君子は機に応じて、豹の毛が生え変わるように、鮮やかに変化する。 (それに対して)小人は表向きは従う顔つきだけはする。 豹というのは、季節によって毛が抜け変わり斑紋の見え方が変わることから、豹変とは「全面的に改める(変わる)」という意味になりました。 つまり、「ひとかどの人物は自分の過ちを指摘されたり、より素晴らしい考えに出会えば、全面的に改めることができるが、小人(つまらない人)は、表向きは(つまりその場の顔色だけを)改めますと殊勝に言うが、結局は旧来のやり方や自分が一旦口に出したことに拘ってやり方を変えない」ということです。 これは私の生き方の指針としているものでもあり、端から見れば風見鶏かもしれません。 しかし、より正しいと思えるものがあれば、高みを目指すとき、素直に聞ける耳を持ちたいものですね。 でも、だからこそ、正しいか正しくないかを選別するための知識がもっともっと必要に思えます。まだまだ、足りない。未知生焉知死(未だ生を知らず、焉んぞ死を知らん)ですね。
君子豹変、小人革面 (くんしはひょうへんし、しょうじんはおもてをあらたむ) 中国古書『易経・革卦』 徳の高い立派な人物は、自分が誤っていることが分かれば、きっぱりと言動を変える。過去のことにとらわれたり、アドバイスしてくれた人のことをうらんだりすることなく、スッキリした形で、変身することができる。 一方、小人は、上の人に従う顔つきだけはする。表面上だけ改める、また、それを受け入れる素振りをする。旧来のやり方やメンツにとらわれ、古いやり方や、いったん口にした自説にこだわってしまう。