金柑に切り込みを入れる 金柑はさっと水洗いし、皮に放射状に7〜8箇所切り込みを入れる。 「皮に切り込みを入れて、タネを取り出しやすくします。味もしみ込みやすくなりますよ」 2. 鍋にたっぷりの湯を沸かし、金柑をさっとゆでる 「ゆでる時間は1〜2分ほどで十分。金柑はほかの柑橘と比べてもほぼ苦味がなく、食べやすい果物ですが、やはり軽くゆでこぼして雑味をとった方がおいしく仕上がります」 「金柑が少しふっくらして、香りが立ってきたらザルにあげましょう」 3. タネを取り除く 1 で入れた切り込みから竹串を刺し、タネを取り出す。 「竹串で刺したとき、かたいものにぶつかるので感触でタネだとわかります。金柑1個につき切り込み2〜3箇所から竹串を刺してみると、まんべんなくタネが取れるでしょう。多少、タネの取り残しがあっても、食べるときに気づくので、それほど神経質になる必要はありません」 4. 鍋に分量の水、砂糖を入れて中火にかけ、煮立ったら金柑を加える 金柑を入れたら、再び煮立ってくるまで中火のまま加熱する。 「鍋は金柑が重ならずに、一段で入るくらいの直径のものを選びましょう。砂糖は、私はミネラルが豊富で茶色い 洗双糖 を好んで使っていますが、好みのものでOK。洗双糖を使うとややコクのある仕上がりに、グラニュー糖だとすっきりした仕上がりになります」 5. アクをすくい、落としぶたをして30〜40分ほど煮る アクをすくい、表面が軽くふつふつする程度の火加減に落とす。中央に穴を開けたクッキングシートで落としぶたをし、30〜40分ほど静かに煮る。 6. そのまま冷ます 金柑が十分にやわらかくなって、煮汁が写真のようにとろっとしてきたら火を止めてそのまま冷まし、味を含ませる。 甘みがジュワーっと広がる! ふっくらみずみずしい金柑の甘露煮 つややかでふっくら仕上がった金柑の甘露煮。器に盛ったさまもとってもかわいらしいです! ひと口食べるとやさしい甘みがジュワーっと広がり、果肉がとろけます。小さな粒にフルーツの旨みが凝縮しているので、1個でも満足度は十分! 金柑を丸ごと煮込むレシピも多いですが、こちらはひと手間かけて、タネを除いてから調理しているので、食べやすいのも嬉しいところ。 「金柑を煮たシロップは、お湯や炭酸水で割って飲むとおいしいですよ。金柑は喉にもやさしい食材なので、余すことなく味わってください」 【金柑の甘露煮の保存方法】 「できあがった金柑の甘露煮は、できるだけシロップにつけた状態で保存容器に入れ、乾燥しないよう表面にぴったりとラップをし、ふたをして冷蔵庫に入れれば、約2週間保存可能です。長期保存したいときは、金柑ジャムの保存方法②を参考にしてください」 いかがでしたか?
どちらも金柑の風味がしっかり感じられて、かつフレッシュのフルーツとは異なる上品なおいしさが堪能できます! ぜひ、金柑を見かけたら季節の手仕事を楽しんでみてください。 小島喜和さん テーブルトップディレクター。季節のめぐりとともに暮らす日々。手仕事を行う楽しさ、美味しさを伝えることをライフワークに、自身の料理教室では「味噌」や「梅干し」「季節の漬物」など、昔ながらの【季節の手仕事教室】を開催している。『四季を愉しむ手しごと』(河出書房新社)など著書多数。料理教室の案内などは、『 小島喜和オフィシャルサイト 』をご確認ください。 ※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。